遺言書はなんのため?
2023-11-22 2:39

こんにちは。渡邊です。
終活といっても何をしたらいいかわからないという方も多いかと思います
終活となるとよく耳にするのは遺言書ですが
そもそも遺言書とは何のために作るものなのか?をお話していきたいと思います。
遺言書とは
死後にどんな財産を誰にどのくらい渡したいかという自分の意思を実現するためのもの
です
遺言書がなければ、相続人が法で定まった通りの配分で相続することになるのですが、
それだと、思わぬところに財産が渡ってしまう可能性があるのです。
例えば両親が他界している子供のいない夫婦(財産1200万)のどちらかに相続事由が発生したとします。
法定相続分通りに分けると
夫(妻)の分は900万円
夫(妻)の兄弟300万円
となり、配偶者は夫(妻)の兄弟へ財産の1/4を渡さなければならなくなってしまうのです。
兄弟も大切だけど、お金は自分が亡き後の配偶者の生活のために残しておいてあげたい
そんな風に思うならば、遺言書を書くことをお勧めします。
財産はすべて夫(妻)に遺す旨の遺言書を書いておけば全て夫(妻)に遺すことが出来るのです。
そんな遺言ですが、形式を間違えてしまうと無効になってしまうリスクがあります。
無効になりうる遺言書の例↓
■ 夫婦で一緒に遺言したい
■ 財産の配分の指定だけメモ書きした
■全てパソコンで作成してデータ化した
■ 認知症の診断を受けたけど、まだしっかりしているから急いで遺言書を作成した
せっかく作成したのに無効になってしまったら残念ですよね。
遺言書がない場合、もしくは無効になってしまった場合は遺産分割協議をすることになります。(※財産が預貯金のみの場合など名義変更が必要な財産がなければ必ずしも遺産分割協議書を作成する必要はありません。)
遺産分割協議は相続人全員の話し合いと署名押印が必要で、遠方に住んでいる相続人がいる場合は何度も集まらなくてはならず非常に負担となってしまいます。
また、相続人に未成年者がいる場合は特別代理人(親も相続人なら親は×)、意思無能力者がいる場合は成年後見人選任の申し立てをする所から始まるので更に時間がかかってしまうのです。
遺言書を書いたほうが良い例
■子がいない
■子同士が不仲
■障害や認知症など判断能力のない人が家族にいる
■内縁状態だけど籍は入れてない
■不動産か有価証券をもっている
■前妻(夫)との間に子がいる
■家族や親せきとは疎遠だ
■農業や事業を営んでる人
■相続人以外で財産を渡したい人がいる
■相続人が沢山いる
遺言書を作成したけど揉めてしまうかも?な例
■ 自分が亡くなったときは妻に全ての財産を渡したいから子には相続放棄をするようお願いしたい
■財産は全て長男に遺したい
■認知症の診断を受けたため遺言書を書くよう同居の子に言われて書いた
など自分で作成するにはなかなかハードルが高いため、専門家に相談することをお勧めします。
当事務所では紛争の防止と無効にならない遺言書の作成のサポートを行います。